国文科会

「一葉祭記念講演」のご報告

今年の「一葉祭記念講演」は冷たい雨模様でしたが、例年と変わらず、会場に入りきれない方々が甘酒のおもてなしで暖を取りながら、記念館外の特設テントにて映像中継をご覧になるほどの盛況振りでした。

第一部の記念講演に樋口一葉研究の第一人者である木村真佐幸氏(札幌大学名誉教授)が登壇されました。
一葉が、商売への転身の為に本郷菊坂の住居から台東区竜泉(大音時前)に転居した背景にある病魔・貧困、更に母親の氏族意識等がもたらす一葉の内的葛藤をお話されました。
一葉の両親の生い立ちや東京での暮らし振りが伺える資料や一葉の日記から半井桃水への葛藤、「萩の舎」の中島歌子等との係わりを取り上げた資料など、一葉研究の一端を垣間見ることが出来ました
第二部は新派の女優 水谷八重子氏qが『「大つごもり」を舞台に乗せて』と題してお話をなさいました。
2003年からご自身のプロデユースによる「水谷八重子Presents朗読新派 大つごもり」を若手俳優と共に開催しておられます。
この「大つごもり」は久保田万太郎の脚本で、昭和25年の新派の舞台にて花柳正太郎主演で公演されました。以来、新派の多くの役者によって演じ続けられていますが、水谷八重子氏は初演当時の舞台の話や初代水谷八重子や新派の役者方の様子や音響・照明等舞台に関わる人々の姿をゆったりと語られ、最後に「大つごもり」の原文の一部を朗読されました。
明治の時代の空気を感じるような貴重なひとときを味わいました。
台東区立「一葉記念館」への三ノ輪駅からの道のりは、大通りの一筋中を通ると様々な職種の職人さんのお店があって、趣のある道程です。
来年はどのような趣向の講演会になるのか今から楽しみにしております。
皆様、是非奮ってご参加ください。
実践国文科会