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会員コラム-No.48(2026-No8)


「カナダ・モントリオールでの国際会議」

2026年7月下旬、カナダ・モントリオールで6日間にわたって開催された第37回国際音楽教育学会世界大会(37th ISME World Conference)で研究発表を行った。私は大学院で音楽のテンポが年齢によって歌唱や演奏にどのような影響を与えるのかなどをテーマに研究を行っている。今回は、その研究の一つを口頭発表で発表した。

大会を通して特に印象に残ったのは、同じテーマでも国や文化によって捉え方が異なることだった。例えば、音楽を通した異世代交流の研究では、交流の良い効果だけでなく、活動後の別れのような難しい側面を扱う発表もあった。音楽の明るい面だけでなく、その反対側にも目を向けることで初めて見えてくる課題がある。物事を多角的に考える大切さを改めて感じた。

研究者同士の交流も、国際会議ならではの貴重な経験だった。ある先生から、海外では「日本ではどうなの?」と尋ねられることが多いという話を伺い、自分は日本の教育や研究についてどれだけ説明できるだろうかと考えさせられた。海外に出ることは、外国を知るだけでなく、自分の国について知る機会でもあるのだと改めて思った。

世界大会では、音楽教育の国際会議ならではの光景が広がっていた。朝、研究発表が始まる前に参加者みんなで歌を歌ったり、廊下での楽器のセッションや夕方のコンサートなど、会場の至るところに音楽があふれていた。休憩時間にはコーヒーやお菓子が並び、発表を前に緊張する中、後輩とおしゃべりをしながら一息つく時間にもなった。

モントリオールの街でも様々な出会いがあった。日本に行ったことがあるという人が驚くほど多かった。飛行機でたまたま隣り合わせたカナダ人女性も大の日本好きで、日本酒にも詳しく、携帯には自分の名前をカタカナで登録していた。モントリオールでは、彼女の家族と一緒に夕食を囲み、今度は日本で会う約束もした。ただ、彼女の方が私より日本に詳しそうで、いったいどこを案内しようかと、今から少しドキドキしている。

研究発表だけでなく、人との出会いや音楽、何気ない会話まで含め、多くの刺激を受けた一週間だった。モントリオールで得た新たな視点や気づきを、これからの研究や学びにつなげていきたい。
H.K