実践キャリアネット


実践キャリアネット講演会 2023年6月17日(土)


中止になる理由を具体的に知りたい。
(本日の講演のテーマでありますので、キャリアネット総務が1時間の講演内容をまとめました)
学長は短大の学生募集停止を各方面で説明する為の資料を使って説明下さいました。

※日本全体の短期大学では

・18歳人口が1992年205万人から2021年114万人と91万人減少しているのに加えて、 大学進学率、専門学校進学率は上昇しているが短大のみ減少している。
・定員充足状況は、学校数、志願者数、受験者数は低下し、入学定員充足率は2022年で77.6%と過去最低。定員割れの短大は 85.7%となった。
・短期大学進学の理由(過去→現在)
① 大学不合格、指定校推薦の基準に届かず→大学進学の易化(定員割れ大学 47.5%)
③ 家計状況から 4 年間の学費負担厳しい→各大学や国の奨学金制度の充実
④ 資格を取得したい(保育士、栄養士等)→大学、専門学校でも可能
⑤ 親からの助言(親世代は短大ブランド時代)→親世代の交代(短大より大学の世代)

※実践女子大学短期大学部では

・短期大学部は、1950年に実践女子学園短期大学として創設して以来、70余年にわたり「女性が社会を変える、世界を変える」という建学の精神に基づく教育を基本として有為な人材を養成し、4万人を超える優秀な卒業生を輩出して社会に貢献してきた。
・しかしながら21世紀に入り、18才人口の減少や4年制大学志向の高まりなど社会状況の大きな変 化が加速したのを受け、学園は短期大学部の存続の手段を探るとともに、将来のあり方等について種々検討を重ねてきた。
・数年に及ぶ検討の結果を受けて、理事会が慎重に審議した結果、まことに残念だが、2023年度の入学生を最後に新たな学生募集を停止するという結論に至った。

※新学部(国際学部)、新学科(人間社会学部ビジネス社会学科、社会デザイン学科)についての説明

・現在の高等教育は少子高齢化、グローバル化、Society5.0、SDGs、AIの普及など、様々な社会課題がある。その様な課題に対応出来る人材を育成するのが大学の使命、責務となっている。
今まで短期大学部が培ってきた教育の伝統をより良く生かせるような学部を大学の中に創ったら良いの ではないかと検討を重ねた。
・大学では、社会課題に対応できる人材を育成することが重要であり、現在大きな変革期を迎えている。 実践の教育研究の大きな柱に、「グローバル」および、「社会連携」の推進を掲げている。本学の伝統に 根ざした本学の特徴と言えるきめ細かい指導と時代の要請に応える「グローバル」と「社会連携」の柱 をとおして学ぶことで、本当の実践力をつける事が本学のビジョンである。
・日本の社会、国際社会に貢献できる事など、それに目を向け、グローバル・社会連携力に力を入れるためには、全学的に教育課程を変える必要がある。その一つが2024年度から始まるクオーター制(1 年を 4 つに分ける)とセメスター制(半期制)の併用であり、これに伴ってカリキュラムを変更する必要があり、2024年度から新しい制度とカリキュラムが始動する。

以下、三点を軸として、「実践力」のある学生の養成を目指す。

① 社会連携の学びを通じて自らの学びの社会的役割を理解する。
② 社会の変化、発展に貢献できる実践力を養う。
③ グローバルな学びにおいて国際社会の一員という事を自覚して国際舞台で活躍できる実践力を養う。

・こうした学びのフラッグシップとして、2024年4月、国際学部国際学科と人間社会学部ビジネス社会学科、 人間社会学部社会デザイン学科を設置する。

※国際学部国際学科(国際学学士)入学定員:120人 収容定員:480名
3つのポイント
① 英語運用能力の徹底→少人数制・レベル別の英語教育(1年〜3年)
② 2年次後期からの3ヶ月以上の海外留学は必修
③「実践」を通して身につける英語(3年、4年)「実践現場で英語を使う」

・海外留学の協定校は現在 20 校(大学協定校のみ)これからも増える見込み。
・国内外インターンシップ先:グローバル企業・高級リゾートホテル・駐日大使館・国際空港等
・国際人としての素養を身につけるための 4 つの科目群がある。
  1. 言語・コミュニケーション科目
  2. 国際文化科目
  3. 日本文化科目
  4. 地域・観光科目

※人間社会学部(人間社会学士)入学定員:260人 収容定員:1040人
3つのポイント
① 幅広い視野を持てる学部一括募集(1年次は全員が学部に所属)
② 自分の志向に合わせて2年次に学科選択
③ 1年次より少人数ゼミでアクティブラーニング

人間社会学部の学科(*印は新学科)
人間社会学科: 社会学、心理学、地域・文化が学べる
ビジネス社会学科*:(旧現代社会学科): (旧現代社会学科):経営・マーケティング、社会フレーム、グローバル社会が学べる
社会デザイン学科* 共創デザイン、ソーシャル・データサイエンス、メディア・イノベーションが学べる
学び方の特色 企業や地方団体などと連携し、現実社会におけるリアルな課題に挑み、実践力を身につける。
① 少人数制ゼミを通して、自分の意見を発信することに慣れる。
② 企業などが抱えるリアルな課題をテーマに、その解決策を学生たちが考えて提案する。
③ 学内での経験を活かして、外部のビジネスコンテストなどへの参加。

・実践女子大学短期大学部につきましては、2024 年度以降の学生募集を停止いたしますが、今年入学した 126 名の短大生が自信を持って、社会に羽ばたいていけるよう、これまでどおりのきめ細かな教育と丁寧な支援 を行ってまいります。また学生が「女性が社会を変える、世界を変える」下田先生の建学の精神を引き継ぎ 実践力を身につけて、自立自営できるように教職員が一体となって支援に努めて参りますので、変わらぬご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
留学プログラムに関して
交換留学、派遣留学などいろいろな形態があります。
留学期間は、留学先の大学が提供している期間の中から、学生の希望する期間を選ぶことができます。
また期間によって取得単位も変わります(9単位から18単位まで)
2022 年度には大学、短大あわせて28校の協定校先があり、国際学部が設置される 2024 年度に向けて、 これらに加え 2023 年度にはさらに20数校の協定校先を開拓している最中です。
未来を切り開くグローバル人材を輩出するため、多様な留学先を学生に対して提供してまいりたいと考えています。
アメリカなどでは、ポストパンデミックの学生の5人に1人が学習困難者と言われている。また、対 人関係が苦手になっているが、実践のJ-TASプログラムでそのあたりのケアもできているのか。
「学習困難者」の定義は2点あります。
ひとつは経済的な困窮による困難、 もう一つは心身から来る困難です。経済的なケアについては、「修学支援制度」を利用することで 学習を継続できるようサポートを行っています。もう一つの心身のケアについても、J-TAS によって 手厚く支援しています。心身にハンディキャップのある学生が入学後に合理的な配慮が受けられるよ う、個別面談を充実させています。
財務状況の情報を公開していないが、現状の経営状態はどうなのか。3年、5年、さらに10年後の予測は
大学ホームページに「事業報告書」「財産目録」「計算書類」を公開しています。
そちらで財務状況を詳しく確認できます。
学園ホームページ:https://www.jissen.ac.jp/about/information_disclosure/02-01.html
新学部、新学科の教授陣の顔触れは
詳しくはまだ発表できません。